出産手当金とは? — 産休中の収入を支える大切な制度

この記事の目次
  1. 産休中のお金、どうなるの?
  2. 出産手当金とは
  3. いくらもらえる?
  4. いつからいつまで?
  5. 退職後でももらえるケース
  6. 育児休業給付金との違い
  7. 申請の手続き
  8. お金の準備のポイント
  9. まとめ

産休中のお金、どうなるの?

「産休に入ったら、お給料はどうなるの?」——これは多くのプレママが不安に感じることです。

多くの会社では産休中は無給になりますが、**健康保険から「出産手当金」**が支給されます。お給料の約3分の2が受け取れる、産休中の生活を支える大切な制度です。

出産手当金とは

出産のために仕事を休んだ期間に対して、加入している健康保険から支給されるお金です。

対象となる人

  • 健康保険に加入している方(会社員、公務員など)
  • 妊娠4ヶ月(85日)以上での出産(早産、死産、流産、人工妊娠中絶を含む)
  • 産休中に給与が支払われていない、または出産手当金より少ない場合

対象とならない人

  • 国民健康保険に加入している方(自営業、フリーランスなど)
  • 健康保険の被扶養者(配偶者の扶養に入っている方)
  • 任意継続被保険者

パートやアルバイトでも、勤務先の健康保険に加入していれば対象になります。

いくらもらえる?

計算方法

1日あたりの支給額 = 支給開始日以前12ヶ月の標準報酬月額の平均 ÷ 30 × 2/3

少し複雑ですが、ざっくり言うとお給料の約3分の2です。

計算例

月給25万円(標準報酬月額26万円)の場合:

  • 1日あたり:260,000円 ÷ 30 × 2/3 = 約5,778円
  • 産前42日+産後56日=98日間で:5,778円 × 98日 = 約566,000円

実際の金額は標準報酬月額によって変わりますので、目安として参考にしてください。

いつからいつまで?

支給期間

  • 産前:出産予定日の42日前(双子以上の場合は98日前)から
  • 産後:出産日の翌日から56日間

合わせて最大98日間(約3ヶ月半)が支給対象です。

出産が予定日より遅れた場合

予定日を過ぎた日数分も産前期間に加算されるため、支給日数が増えます。逆に早まった場合は産前期間が短くなります。

退職後でももらえるケース

出産を機に退職する場合でも、以下の条件をすべて満たせば受け取れます。

  1. 退職日までに継続して1年以上、健康保険に加入していた
  2. 退職日が産前42日以内に入っている
  3. 退職日に出勤していない(重要!退職日に出勤すると対象外に)

退職を考えている方は、退職日の設定に注意してください。有給休暇を充てるなどして、退職日には出勤しないようにしましょう。

育児休業給付金との違い

出産手当金と育児休業給付金はよく混同されますが、別の制度です。

出産手当金育児休業給付金
支給元健康保険雇用保険
対象期間産前42日〜産後56日産後56日以降〜子が1歳まで
給付率賃金の2/3(約67%)180日まで67%→以降50%
対象者健康保険加入者雇用保険加入者

二つの制度は時期が重ならないので、産前産後は出産手当金、その後の育休中は育児休業給付金、と切れ目なく受け取ることができます。

申請の手続き

いつ申請する?

産後56日を過ぎてから(産前・産後分をまとめて)申請するのが一般的です。産前分と産後分を分けて申請することもできます。

申請の流れ

  1. 勤務先から申請書をもらう — 健康保険の出産手当金支給申請書
  2. 医師または助産師の証明をもらう — 出産日や出産の状況について記入してもらう
  3. 勤務先の証明をもらう — 賃金や出勤状況について記入してもらう
  4. 健康保険組合(または協会けんぽ)に提出 — 勤務先を通じて提出するのが一般的
  5. 審査後、指定口座に振込 — 申請から1〜2ヶ月後

申請期限

出産手当金の時効は2年間です。労務に服さなかった日ごとにその翌日から2年が起算されます。産後56日を大幅に過ぎてから申請すると、初期の分が時効にかかる可能性がありますので、早めの申請をおすすめします。

お金の準備のポイント

出産手当金は後払いのため、産休に入ってすぐにお金が入るわけではありません。

  • 産休開始〜振込まで2〜4ヶ月程度かかることがあります
  • この間の生活費をあらかじめ確保しておきましょう
  • 産休に入る前に、勤務先に申請スケジュールを確認しておくと安心です

まとめ

出産手当金は、産休中の収入を支える頼もしい制度です。お給料の約3分の2が支給されるため、安心して産休を過ごすことができます。

手続きは少し面倒に感じるかもしれませんが、勤務先の人事部門がサポートしてくれることがほとんどです。分からないことがあれば、遠慮なく聞いてみてくださいね。

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この記事は2026年3月時点の制度情報に基づいています。制度は改正される場合がありますので、最新情報は加入している健康保険組合または協会けんぽにご確認ください。

参考資料: